- はじめに
- 登場人物
- 一、挙兵
- 二、旭将軍
- 三、義仲追討
- 四、宇治川の戦い
- 五、一ノ谷の戦い
- 六、三日平氏の乱
- 七、葦屋浦の戦い
- 八、屋島の戦い
- 九、壇ノ浦の戦い
- 十、造反
- 十一、義経じゃないほうの造反
読みやすく、面白く、どんどん読み進んでしまう魅力あり。ページをめくることに没頭したのは久しぶりだった。
特に、あまり知られていない登場人物である範頼の存在が新鮮で、その掘り下げられた描写は興味深い。範頼は頼朝と義経の間で振り回されながらも平家討伐の総大将を務めるコツコツタイプの人物として描かれ、それが本書の魅力を引き立てている。
また、改めて平家との戦いの流れを知ることができた。義経が壇ノ浦で活躍したぐらいの認識から、範頼の王道ルートと義経の奇襲ルートといった瀬戸内海を挟んだ戦略を知れた。
創作が織り交ぜられつつも、読者自身が範頼について調べて考えることを促す意図も面白い。
別作品も読みたい。